特集 鳴き声を愛でる
新潟県に蜀鶏(とうまる)という品種のニワトリがいる。日本三大長鳴鶏のひとつとされ、新潟県の彌彦神社では毎年五月に長鳴き大会が開催されている。2023年、この大会に参加した一羽の蜀鶏が28秒も鳴き、飼育者たちを驚かせた。新潟県での調査中、筆者はこのような蜀鶏の長鳴きを聞きながらいくつかの疑問を抱いた。それは、この特徴的な鳴き声をいかに作出したのか、どのように鳴き声を維持させているのか、そしてなぜ長鳴鶏を飼育しつづけているのかである。
一般に、ニワトリの鳴き声は生得的であり、後天的に学習しないとされる。では、飼育者たちはニワトリの鳴き声をいかに改良し、それを保持しているのだろうか。この特集では筆者が現場で抱いた疑問を出発点に、生き物の鳴き声と人間とのかかわりについて考える。
卯田宗平(国立民族学博物館教授)、米澤隆弘(広島大学教授)、植木朝子(前 同志社大学学長)
後藤 啓(鳴く虫研究者 代表)
特集 みえないものをみる――病の表象の今昔
人類の歴史の中で、疫病などの「病(やまい)」は切り離せない現象である。また、「病」は人と生き物をつなぐものでもある。2024年8月に、シンポジウム「みえるものみえないもの―病をみる・表現する」(みえないもの例会)を完全オンラインで開催した。歴史学、心理学、ウイルス学の研究者が登壇し、目に見えない病の表象について議論を行った。
本特集は、シンポジウムの講演をもとに、病の原因となるものの表象に焦点をあてて、古代・中世から近世・近代、そして現代における病の表象を通覧するものである。
安田容子(安田女子大学准教授)、竹原万雄(尚絅学院大学准教授)、小田康祐(安田女子大学講師)
新連載 アフリカのバイオエスノロジー
日本におけるエスノバイオロジー研究のひとつとして、ヒトと植物の相互的関係を扱う研究、そのなかでもアフリカを対象にしたものをふりかえる。
重田眞義(京都大学名誉教授)
自然をよむ 昆虫食を唱える心
昆虫食を受け止める際の、人と社会の感覚を論考する。
遠藤秀紀(東京大学教授)
25/11/25発売
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BIOSTORY Vol.44 鳴き声を愛でる| 株式会社誠文堂新光社 (seibundo-shinkosha.net)




