著者:渡辺 和彦(ワタナベ カズヒコ)/小嶋 康詞(コジマ ヤスシ)
本書は雑誌『農耕と園藝』に連載された渡辺和彦「栄養素の新常識」(第1章)と「篤農家見聞録」(第2章)、小嶋康詞の新原稿による腐植物質「フミン酸、フルボ酸の活用術」(第3章)で構成し、農産物の多収穫、高品質化の成功例を解説している。第1章では植物とヒトにとっても需要な微量元素、要素などを学術的に解説。第2章では、各種資材を活用し、ブドウ、イチゴ、キュウリ、ナス、タマネギ、ネギ、水稲などの生産で高収益を上げている生産者を取材して紹介。第3章では現在注目を集めているバイオスティミュラント作用のある「フミン酸、フルボ酸」資材の開発者による特別記事を掲載した。「おいしくヒトと植物にも健康的な農産物の生産と高収益化」とともに環境保全をはかり、地球温暖化などの環境変化にも耐えうる持続可能な農業生産方式を事例とともに提案する。
■目次
第1章 栄養素の新常識
1. 消費者庁が硝酸性チッ素を機能性成分 として認めた
2. 日本の土壌は亜鉛不足、高齢者の3分の1は亜鉛欠乏
3. アブラナ科野菜は大量のホウ素を要求する
4. ケイ酸 は 2015 年に、すべての植物に対して「価値ある物質」 と認められた
5. 作物のマグネシウム欠乏では根の生育が悪く、収穫物の品質も低下
6. 鉄は還元状態では二価鉄になり、鉄毒性を示す
7. CO₂が地球温暖化の主要因子説はウソ
8. CHOの積極的な供給
9. 堆肥多量連用で生じるMn欠乏は畑でも水田でも発生。Mn欠乏植物は、オレイン酸を減少させ、リノール酸を増やす
10. 三要素試験から学ぼう!堆肥施肥で水田の収量低下を予防
11. 腐植物質、フミン酸、フルボ酸について正しく学ぶ
12. 硫黄(S)、塩素(Cl)について学ぶ
13. 葉面散布の重要性を学ぶ
14. 迅速養分テストは画期的な優れた技術
第2章 篤農家見聞録
1. 巨大で高品質なブドウ生産
2. 水田転作のポイント教えます! 省力多品目栽培のすすめ
3. 腐植物質のフミン酸、フルボ酸を含む「HS-2®プロ」を使い、病気知らずと長期収穫を実現
4. エタノールを含んだ肥料を使いイチゴ栽培3年で高い糖度・収量アップに成功
5. 作物がタンパク質をも吸収する事実は1975年に学問的裏付けがされていた
6. 多量要素(Mg、S)を含む肥料を使い、安定した糖度のスイカを栽培
7. 三要素のひとつ、リン酸の葉面散布により、「なり疲れ」、病気知らずで安定収量
8. エタノール肥料を使って糖度の高い高品質の野菜を生産
9. BLOF理論でニンジンやカンキツの高品質・高収量・高栄養価栽培を実現
10. フミン酸とフルボ酸で、水稲増収に成功。ネギの夏季の高温障害対策に活用
第3章 フミン酸、フルボ酸の活用術
ワンヘルスを紡ぐ腐植物質「フミン酸、フルボ酸」
02/14発売
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本当は教えたくない篤農家の実践テクニック | 株式会社誠文堂新光社 (seibundo-shinkosha.net)